【しげをエコノミクス】借金大国日本はどうなるのか?

2021年2月9日

先日予告した通り、始まりました。

新シリーズ”しげをエコノミクス”でございます。

記念すべき第一回のテーマは”借金大国日本はどうなるのか?”
で、ございます。

そもそも日本が借金大国であるということを皆様はきちんと理解しているのでしょうか?もしかしたら初耳!という人も少なからずいるかもしれません。

本日はそのような方のために、1から丁寧に日本の財政事情について説明していきましょう。

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1、日本経済の借金現状

 皆さんは現在の日本国の国・地方を合わせた一般政府債務残高(つまり借金のこと)が幾らくらいあるのかご存じだろうか?

なな何と1503兆円(2020年7月)もあるのである!!

日本国人口が1.2億人として、一人当たりの借金は何と1250万円にもなるのである。これはGDP(国民が1年間に稼いだ金額のこと)561兆円(2019年)の2.68倍にあたる。これは先進国の中でも特出して高く米国の1.4倍(対米国GDP比)、欧州の1.05倍(対欧州GDP比)に比べても、いかに高いことがわかると思う。

 一家4人(夫婦、子供2名)の収支で考えると、年収561万円なのに借金が1503万円もあるという状態なのである。借金は返さなくてはならないので、生活を切り詰め年間50万円づつ返済していくとすると何と30年もかかるのである。もっと問題なのは、この借金が更に増え続ける可能性が高いということである。普通であれば、金を貸している人(または銀行など)は”もう更なる借金は許さん、生活を切り詰めて借金返済に励め”と言うはずです。ところがどうでしょう、日本国で”この借金を返済しろ”とか、”生活を切り詰めて債務を減らせ”とかいう人は国民を含めてあまりいないのが現状です。こんなことが何故起こっているかをいかに説明します。その前に、現状を数値で忘れないために、書き留めておきますかね。                            

一般政府債務残高:1503兆円(2020年7月)

◉国民一人当たりの債務残高:1250万円(人口、1.2億人)

◉対GDP比:2.68倍(GDP561兆円、2019年)

2、借金が増えるメカニズム

  何故、このほどまでに借金がが増えたのであろうか?答えは明確である。政治家が国民にいい顔をして公共事業(あまり必要性のない橋、道路、建築物などの事業)、社会福祉、健康保険などを身の丈以上に供与したからである。

年収561万円の人が1500万円のポルシェ高級車を借金で購入することと本質的には同じである。明らかに、身の丈に合わない借金を要求しているにもかかわらず、借金ができてしまうことが不思議と皆さんは思わないだろうか?そこには、頭のいい人が考えた借金方法があるのである。具体的には以下のような方法である。

 先ず、アホな政治家(政治家自身は国民のためになると思っていることが、さらに始末を悪くしている)が必要でもない橋を作らなければならないと言い出し、それにはお金が必要であるので、国は国債という借金証書を発行するのである。

この国債は国債市場に売り出されるが、本質的に必要ないものであれば、買い手(一般の銀行や証券会社など)はつかないはずである。しかし、ここで日本銀行(以下日銀)が登場する。日銀は紙幣を印刷してこの国債を買いあさってしまったのである。紙幣の印刷はいくらでもできるので、国債発行に伴い大量の資金が一般債務として市場になだれ込んだのである。(これを金融緩和と日銀は言っている。)

本来、日銀は国債をあまり買わないように歴史的に抑制してきたのである、それは、日銀が買うと国債の発行の歯止めが効かなくなり紙幣が市場にあふれ紙幣の価値がなくなりハイパーインフレを起こすからである。

20年前と現在を国債の購入額で比較すると、現在日銀の国債購入額は20年まえの10倍にもなっている。以上が一般債務が増えたメカニズムであるが、問題は本来、政府から独立しているはずの日銀が何故、借金である国債を大量購入したかである。

3、日銀が国債を大量購入した理由

 日銀は優秀な人たちの集まりであり、国債を購入すれば借金(一般債務のこと)が増えることは百も承知のはずである。

それなのに何故、大量の国債を購入したのかは、ひとえにデフレ(景気が悪くなり、失業者や自殺者が増える。物の値段が下がり、お金の価値が上がるので、一般人は投資に回さずに預金しようとする)を起こしたくない”からである。

それに、安倍首相が打ち上げた3本の矢でこの借金は解消できると踏んだからである。それは

①金融政策(正確には金融緩和)でお金を市場に大量に供給する。

②財政政策(公共事業、福祉事業など)でなど)で景気を浮揚させる。

③成長戦略で新規事業が成長し、多額の税収が国庫に入る。

であったが、実際にうまくいたのは①②(この二つは実施する際の障害が非常に少ない、つまり国債を発行して資金を調達しそれを使えばよい、国民にはいい顔ができる)だけであり、③は全然目論見とは違っているのである。

日本と米国の新規事業を比べると一目瞭然である。GAFAなどの新規事業が多く成長した米国に比べ、日本での新規事業は非常に少ないのである。つまり、借金大国日本は次の二つの理由で生じたと言える。

<1>政治家がデフレ対策として、何の財政規律もなく国債を発行し公共事業や福祉事業を行い、日銀が国債を購入することにより、それを容認し国民もそれに甘えて警報を鳴らさなかった。

<2>成長戦略で国債費用を税収・その他で回収はずだったのが、当てが外れた。

4、今後どうなるのか?

さて、我が国の財政事情についてつらつらと語って参りましたが、今後我が国はどのような道筋を歩んでいくのでしょう?そこで、私なりに4つのシナリオを考えてみました。

最悪のシナリオ

→増々借金が増えて、ハイパーインフレが生じ紙幣がが紙切れになる。第一次大戦後のドイツで起こったことである。さすがに、そこまではならないと思うが、このような気配が起こりそうなとき、政府や日銀がやるのが紙幣の切り替えである。福沢諭吉から渋沢栄一への変更はハイパーインフレ対策とも言えなくはない。

②先送りシナリオ

→次に考えられるシナリオは先送りである。現世代で生じた借金を次の世代に先送りする方法である。借金を返さなければならないのは次の世代であり、まったくもって、無責任の極みである。

③国民に我慢を強いるシナリオ

→次に考えられるシナリオは国民に我慢を強いることである。第一に、増税である、所得税の増税、消費税の増税、相続税の増税、企業剰余金(企業の利益を貯金したもの)への増税などである、第二に公共事業や福祉事業、健康保険事業の削減である、国民に不人気になる事は必然であり政治家はやりたがらない。

④最良のシナリオ

→最も望ましいシナリオは成長戦略が軌道に乗り、税収が増えて、借金が減り始めることである。

さいごに

さて、読者の皆様はどのシナリオが現実になるとお思いでしょうか?

④が最も望ましいですが現実うまくいっているとは思えず、③は政治家が拒否すると思います。

そうすると、最も楽な②となり、それもかなわぬならばハイパーインフレで経済は壊滅するでしょう。個人的には、日本人の優秀さを今こそ発揮して④を実現することを祈るばかりです。

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