金融は手数料商売!ムダなコストは削減を

今回は金融機関の視点から、金融商品を眺めてみます。

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預金をすると銀行はどれだけ儲かるか?

例えば銀行預金。特に今のような低金利の時代であれば、銀行の収益が10bpしかなかったとしてもおかしくありません。bpとはベーシスポイント(basis point)の略で、0.01%を表す金融用語です。仮に誰かがA銀行に100万円預金した場合、100万円×10bp(0.1%)=1000円、これが銀行にもたらされる年間の収益ということになります。そもそも金利が低いのですから、利ざやと呼ばれる収益も少なくて当然です。もっと儲けたい、銀行はそう思っているわけです。

証券会社も儲けにくい時代

例えば株式投資。いまやインターネットで株式取引をするのが当たり前になってきました。100万円の取引に対して手数料はわずか数百円で済んでしまいます。その昔、証券マンを通じて電話で取引していた頃に比べると、数十分の1という金額です。これでは証券会社も思うように儲かりません。

投資信託は手数料の宝庫!

そこで金融機関は、これらに代わる収益源を見つけ出さなくてはなりません。金融機関が今一度注目した商品、それが投資信託です。昭和26年に法律が制定され誕生した投資信託は、その後、銀行預金を上回るリターンが期待できる新商品として大衆の人気を呼び、田中角栄氏が大蔵大臣の頃には「銀行よ さようなら、 証券よ こんにちは」なるスローガンが生まれたほどに勢いがあったといいます。

国債など比較的安全な資産で運用する「中国ファンド」や、毎月の分配金を楽しみにするリタイヤ世代からの絶大な支持によって一時期5兆円を超える資金が集まった「グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)」 通称グロソブなど、社会現象にまでなったヒット商品も存在します。

一般的に、これら投資信託の手数料は前述の預金や株式取引よりも高めです。投資信託の購入時にかかる販売手数料と、保有時にかかる信託報酬の2つが、投資信託の代表的な手数料になりますが、前者が3.5%(350bp)、後者が年2.0%(200bp)、など高い手数料のものもあり、銀行では皆さんに預金してもらうよりも、投資信託に手を出してくれたほうが遥かに儲かることになっているわけです。(中にはノーロードファンドといって、販売手数料がかからない投資信託もあります。)

金融商品別の手数料比較

ではここで、銀行や証券会社で扱っている金融商品の、それぞれの手数料(金融機関の利益)について、ざっくりとしたイメージをご覧ください。投資信託がいかに収益率の高い商品かが、お分かりいただけると思います。

投資信託は、販売する銀行や証券会社、運用指図する投信会社、運用管理する信託銀行、といった具合に、その商品の仕組みにいくつもの会社が関わっていることが、高手数料の原因の1つであるといえます。

資産運用をする際には、こうした「投資家のコスト」=「金融機関の利益」について、ある程度敏感になっておくことが大切だといわれます。年間で1%も利息が得られないような時代ですから、コスト意識はますます高めておくべきですし、そのコストが適正なものか、意味あるものかどうかを見抜く力も、やがて養われていくことでしょう。

手数料=悪ではない。適正なコストであればOK

とはいえアメリカでは、販売手数料が5%を超える投資信託に人気が集まっていたりすることも事実です。手数料が低ければいいというわけではないのです。投資家が目指すのは、そうした手数料を補って余りある収益の獲得です。投資信託は、上手に資産運用してくれるプロを雇うようなものですから、手数料が多少高くても、それを超えるリターンを生みだしてくれるのであれば、雇った甲斐があるというものです。

プロスポーツの世界でもそうですが、スター選手の年棒がどれだけ高かったとしても、彼らを雇うことで爆発的に集客できビジネスとして成り立つのであれば、下手に年棒をケチるよりもリスクが小さいと考えることもできるのです。コストも含めて投資であることは、忘れないようにしましょう。

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