資産運用(の目的)に初心者用もプロ用も存在しない

2020年9月26日

資産運用本やマネーセミナーにはよく「初心者向き」という言葉が躍っています。金融資産運用の目的は、より効率的に、より安全に、より高いリターンを得たい、というものです。

同じ目的であるのに、初心者だからこれ、プロだからこれ、と手法を分けること自体がナンセンスです。初心者向き!と謳うのは、顧客の無知をよいことに、なにかしら搾取しようとしている可能性を考えましょう。

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成長するものに投資せよ

世界一の投資家ウォーレン・バフェットは、株式投資ばかり行います。それも市場の評価が低すぎると感じられる会社の株を買う(バリュー投資)スタイルで超長期投資を行います。なぜなら、株式投資こそが「人の営みに託す」という投資行為の本質であり、能力ある人間あるいは集団に資力を託すことが世の中をより豊かにする手段でもあるからです。

逆に彼は金投資を嫌います。金は、どんなに投資したところで、しょせん1gは1gのままだからです。人の営み、努力、成長とはまったく無関係の、ただのモノであり、そのモノの人気が高くなるか低くなるかに賭ける、ゼロサムゲーム(勝ちと負けのトータルがプライスマイナスゼロになる状態)に過ぎないからです。それこそ、単なるマネーゲームです。

株式はゲームではありません。その企業と共に成長しようとする仲間(Company)なのです。資本主義社会に生きる私たちがすべき投資とは、人を社会を応援する株式投資であるべきなのです。

初心者は投資信託がオススメ、は半分が嘘

たしかに、これまで投資をしたことがない運用初心者が、いきなり株式投資で生き残ることは難しいかもしれません。それが最も良い方法だとわかっていても、まだ戦術を知らないのですから当然です。世の中では、だから投資信託にしましょう、プロが運用してくれます、1万円からできます、と安心感を植え付けます。

超低金利のいまでは、銀行も預金や貸し出しでは食べていけないので、まるで証券会社のごとく投資信託を売りまくり、保険会社のごとく年金保険を売りまくります。ではそうした投資信託の中で、本当に成績の良いものはどれくらいあるでしょうか。

4000種類もあればいずれかは上手くいきます。その「たまたまうまくいった」ようなファンドの話を聞いて、さしたる分析もできないままに投資信託に手を出しては半分に減らすということを繰り返しているのが、日本の投資家事情です。

独立系の金融マンが目指す『誠意あるアドバイザー』

独立系の金融専門家は、たいていは以前どこかの金融機関に属していました。みなさんがメガバンクやメガ証券に寄せる信頼の大きさを考えれば、独立して金融活動をすることがどれだけ不利であるかご理解いただけることと思います。トヨタを飛び出して、自ら車を作って売ろう!と考える人がいないのと同様、金融の世界でも、独立は信頼をゼロリセットすることであり、無謀ともいえます。

それでもなお、投資顧問やFPや財務アドバイザーとして独立する理由はなんでしょうか。それは、お客様のために仕事をしたいから、に尽きます。自社の論理によってお客様へ粗悪な金融商品を提供するような経験をしてきたプロの金融サラリーマンは、もうそのことから脱したいのです。

初心者向けの投資などプロに教わる必要はない

金融のプロフェッショナルとしてすべきことは、とてもシンプルです。自ら良いと信じる投資をお客様にお勧めするもしもわからないことがあれば、金融知識や見方、考え方について教えて差し上げる。当然の流れであり、関係です。殖やしたいという目的は同じなのに、初心者だから○○○でもしていればよい、などという論理は成り立ちません。投資に、初心者もプロもありません。プロは、初心者に自らと同じ行為を勧め、必要な知識や体験を提供すべきなのです。

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