1.原型不定詞とは
不定詞は、通常「to +動詞の原形」の形をとりますが、to がない場合があります。
この to のない不定詞を原形不定詞といいます。
不定詞に関しては以下の記事で中学校で勉強したことを予めおさらいしておきましょう!
不定詞はよく出るという訳で2回に分けてやってきましたね。こちらも併せておさらいしておきましょう!
おさらいができたら改めて原型不定詞について勉強していきましょう!
原形不定詞をとる形は次の3つです。
1、助動詞+原形不定詞
2、知覚動詞+目的語+原形不定詞
3、使役動詞+目的語+原形不定詞
日本語で見ても何が何だかって感じですよね。
じゃ、それぞれみていきましょう。
2.原形不定詞の英作文
1 助動詞+原形不定詞
will, can などの助動詞の直後では、原形不定詞になります。
ただこれは、みなさん「助動詞+動詞の原形」の形で
学習していると思いますので、それほど気にしなくてもOKです。
助動詞をまだちゃんと理解できていない方は、原型不定詞よりもまず
下記の助動詞を復習することから始めるのをお薦めします。
※併せてこちらのサイトもご参照ください。
2 知覚動詞+目的語+原形不定詞
知覚動詞とは、目や耳などの感覚から情報を得る動詞です。例えば、
- hear(聞く)
- see(見る)
- watch(見る) 等
のことです。では例文です。
「私は河合杏里が逃走するのを見ました。 ⇒ I saw Anri Kawai run away.
という文です。
ここで注目して欲しいことは、see をいう知覚動詞を使うことです。
動詞が5感絡みなら原形不定詞をとると覚えましょう。従って、
⇒ I saw Anri Kawai run away.
これが正解です。下のように、 to をつけないで下さい。
⇒× I saw him to run away.
ただ、知覚動詞が受け身の文になるとto が必要です。
⇒ Anri Kawai was seen to run away by me.
→ 河合杏里は私に逃げるのを見られました。
また、原形不定詞を現在分詞(形容詞みたいな使い方もできるing形)にしてもOKです。
I saw him run away. = I saw him running away.
少しややこしいかもしれませんが、知覚動詞は原型不定詞でも現在分詞でもどちらでもOKです。
ただし、受身になると to が必要であることを覚えて下さい。
使用例
[原型不定詞]
・We heard Anri Kawai cry.
→ 私たちは河合杏里が泣いているのを聞きました。
[現在分詞]
・We heard Anri Kawai crying.
(私たちは河合杏里が泣いているのを聞きました。)
[受け身]
・Anri Kawai was heard to cry by us.
(河合杏里は泣いているのを私たちに聞かれました。)
3 使役動詞+目的語+原形不定詞
使役動詞とは「〜させる」を意味する動詞です。
例えば、make, have, let 等です。これらはすべて「〜させる」の意味ですが、
厳密には次の様に使い分けされます。
- make … (強制的に)〜させる
- have … (一般的に)〜させる
- let … (許可して)〜させる 等
文脈を把握して、正しい使役動詞を使えるようにして下さい。
では早速例文を見ていきましょう。
「河合杏里は彼女を家に帰らせました。 ⇒ Anri Kawai made her go home.
という文。この文を makeと言う動詞を使って表現します 。
make は使役動詞なので原形不定詞をとります。従って、
⇒ Anri Kawai made her go home.
これが正解です。下のように、 to をつけないで下さい。
⇒ × Anri Kawai made her to go home.
以上が使役動詞の基本的な形ですが、使役動詞によっては様々なルールがありますので、次で説明します。
4 make について
受け身にすると to が必要
[原型不定詞]
・Anri Kawai made her go home.
→ 河合杏里は彼女を家に帰した。
[受け身]
・She was made to go home by Anri Kawai.
→ 彼女は河合杏里に家に帰らされた。
原形不定詞ではなく状態を表す語がくることもある
・He made me happy.
(彼は私を幸せにしてくれました。)
5 have について
受け身にできない
[原型不定詞]
・Anri Kawai had a dentist my tooth treat.
→ 河合杏里は歯医者さんに歯を治療してもらった。
×[受け身]
× My tooth was had to treated by a dentist.
×(河合杏里の歯は歯医者さんに治療された。)
「have+目的語+過去分詞」で「〜してもらう」「〜される」の意味になる
・I had my car repaired.
→ 私は車を修理してもらいました。
・He had his brother solved the question.
→ 彼はお兄さんに問題を解いてもらいました。
6 get について
get+目的語(人)+to+原形不定詞
通常、get は「〜を得る」や「〜になる」の意味で使われますが、
get にも使役の意味があります。
そして、その使役の「〜させる」で使う場合は to が必要です。
例:I get my sister to clean my room.
(イメージ的には to to cleanがto cleanになった感じ)
→ 私は妹に自分の部屋を掃除させます。
get+目的語(物)+過去分詞
have と同じように、「〜してもらう」「〜させる」の意味もあります。その場合は、have と形が同じです。
例:I get my room cleaned by my sister.
→ 私は妹に自分の部屋を掃除してもらいました。
7 help について
help+目的語+(to)+不定詞
help にも使役の意味があります。その場合は to があっても原型不定詞でも構いません。
[原型不定詞]
I helped my sister clean her room.
→ 私は妹が部屋の掃除をするのを手伝いました。
[to 不定詞]
I helped my sister to clean her room.
→ 私は妹が部屋の掃除をするのを手伝いました。
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